鍵盤ハーモニカ、誰もが聞いたことのある、吹いたことのあるピアニカ。
外側は色のついたプラスチックで覆われていて、中の状態がわからないですよね。
今回はヤマハのピアニカのお掃除・お手入れ方法をご紹介いたします。
ピアニカを演奏しているお子さんがいる保護者の方、学校の先生方のご参考になればうれしいです。
鍵盤ハーモニカとは?
「鍵盤ハーモニカ」はみなさんご存じですよね。
幼稚園や小学校低学年の子供が学校の授業などで使用している、教育楽器です。
鍵盤ハーモニカは子供の楽器というイメージが強いですが、誰でも吹ける、持ち運びが簡単、などの理由で大人の方も演奏している方が多くいらっしゃいます。
これはヤマハで販売されている大人のピアニカです。
子供が使用する教育楽器というイメージから、大人らしい色合いと温かい音色になっているため、プロの演奏家も使用されているのですよ。
「鍵盤ハーモニカ」はメーカーによって名称が異なっています。
YAMAHAでは「ピアニカ」。SUZUKIでは「メロディオン」など。
ほかにもいろいろなメーカーがありますが、すべて呼び方が違います。
使用するメーカーも地域によって差がありますよ。
ピアニカのお手入れ、クリーニング方法
ピアニカは中が密閉で風通しがよくないため、吹いた後に溜まってしまった水分が取り除かれにくいです。
ピアニカの中に水分が残ったままになってしまうと、リードパイプにサビができてしまうこともありますので、定期的にお手入れすることをおすすめします。
まずピアニカ本体には水抜きボタンがあるため、勢いよく息を送って水分をとることで清潔さを保つことができます。
使用後にケースにしまう前には、必ず水抜きボタンを押して水を抜いてください。
また、使用中に水が溜まっているような音がしたら、水抜きボタンを押して水を出してください。
パイプ(ホース)部分は水で洗うことができます。
中性洗剤を使用して洗い流すことで、カビなどを防ぐことができます。
長期休みの時などにやっていただくとよいですね。
気になる方はこまめにやって頂いても問題はありません。
もし使い込んで古くなってきたのが気になる方は、パイプのみの販売があるため新しいものに取り替えることもおすすめです。
これで普段のお手入れは大丈夫です。
中を分解してまるごと洗いたい!という気持ちになるかもしれませんが、ハーモニカのように息を吸って音を出すこともないので、実は衛生的には問題がほとんどないのです。
いまから分解した中身をお見せいたしますが、ご自宅にて分解するのは避けましょう。
ピアニカは部品も多く、壊れやすいパーツもたくさんあります。
音が出ない、鍵盤の動作に不具合がある、楽器を持った時に中で部品が外れてコロコロしたような音がある、水抜きボタンが外れた、壊れてしまった、内部までクリーニングをしたいなど、楽器自体に不具合が生じた時や、内部までクリーニングをしたいという場合は、必ず当社のような専門店にお持ちいただくことをおすすめします。
ピアニカの中を見てみよう
今回分解するものは、YAMAHAピアニカ「P-32E」です。
外側から順番に分解してみましょう。
写真の金色の板は、リードというものです。
このリードが振動して音になっているんですよ。
さらに分解していきます。
鍵盤部分についたぐるぐるした針金のようなものはバネと呼ばれ、このバネの伸び縮みによって動いています。
全部分解してみると、あんなにも小さい楽器にも関わらず、こんなにたくさんの部品が使用されています。
今回は分解をしていませんが、水抜きのボタンも分解することができます。
ここは折れやすく、折れてしまうと息漏れにつながり、音が出なくなってしまう恐れがありますので、ご注意ください。
鍵盤にも一つ一つ番号が書かれていて、場所が決まっています。
部品も同じに見えて違うことがたくさんあります。
ピアニカの音程調整
ピアニカには音程調整できる仕組みがあります。
音程調整するには技術が必要になります。
自作の工具を使用して行うことが多いです。
最初にもお伝えしましたが、分解や調整は専門的に学んでいる人のみできることになります。
分解する際に中の部品が壊れてしまったり、組み立てができなくなってしまったりするため、ご自宅で行うことはやめましょう。
清潔な状態を保って、楽しく演奏しよう!
ピアニカの中、クリーニング方法についてご紹介いたしました。
YAMAHAでは、ヤマハ認定ピアニカメンテナスマスターというものがあります。
当店ではピアニカメンテナンスマスター保持者もいますので、お気軽にご相談くださいませ。